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【タナカホームの挑戦】「DX戦略2025」が描く、未来の家づくりと働き方

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いつもタナカホームのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

八戸の工務店 タナカホーム株式会社 代表の金田一光徳です。

突然ですが、皆さんは「DX」という言葉をご存知でしょうか?

「デジタルトランスフォーメーション」の略で、デジタル技術を活用して、私たちの暮らしやビジネスをより良いものに変革していく取り組みのことです。

私たちタナカホーム株式会社は、青森県八戸市を中心に、地域に根差した家づくりを長年続けてきました。その中で、建設業界が抱える「人手不足」や「長時間労働」といった共通の課題、そしてお客様の多様化するニーズに真摯に向き合うため、数年前から本格的に「DX戦略」を掲げ、全社を挙げて変革に取り組んでいます。

今日は、私たちのこの「DX戦略2025」への挑戦について、皆さまにご紹介したいと思います。

なぜ今、DXなのか?~未来の家づくりと働き方への情熱~

「家づくり」と聞くと、職人の手仕事やアナログな作業が多いイメージを持たれるかもしれません。しかし、時代の変化とともに、私たちを取り巻く環境は大きく変わってきています。

【背景にある想い】

  • 加速する人材不足: 少子高齢化が進む日本において、建設業界も例外なく人材確保が困難になっていく。このままでは、未来の家づくりを支える担い手がいなくなってしまうかもしれない。
  • 「もっと良い働き方」を社員に: 長時間労働が常態化しやすい業界だからこそ、「残業ゼロ」「有給消化80%」を目標に掲げ、社員がプライベートも充実させながら、長く安心して働ける環境を創りたかった。
  • お客様の期待に応え続けるために: 高気密・高断熱の省エネ住宅(ZEH)への関心の高まりや、暮らしへのこだわりなど、お客様のニーズは常に進化していく。デジタルの力で、より早く、正確に、お客様の夢を形にしたい。
  • 地域への貢献: 八戸の皆様の暮らしを支える企業として、生産性を高め、高品質な住まいを提供し続けることが、私たちの使命だと考える。

これらの背景から、私たちは「デジタル技術の力で、もっと効率的に、もっとクリエイティブに、そしてもっとお客様に喜んでいただける家づくり」を目指し、「DX戦略2025」をスタートさせました。

【経営ビジョン】

市場変化のスピードが飛躍的に加速している中で、タナカホーム株式会社はデジタル技術の導入により、建築業界全体が抱える構造的な課題と同社が目指す企業としての成長戦略方針の決定・共有・実行までのスピードを上げ、変化にいち早く対応していく環境づくりをしてまいります。
DX推進による、IT化で生産性向上を実現し、データドリブン経営を進めることにより、
顧客満足度を高め、地域の皆様に必要とされる会社になり、成長をしていきます。

2025年5月27日更新

タナカホーム株式会社

代表取締役 金田一光徳

【DX戦略2025】が描くタナカホームのビジネスモデル

タナカホームは「当社のDXにおける取組み」を定め、社長、IT推進担当を中心に、全社員を巻き込み、
社内外の皆様へ公表するとともに、住環境を通して、お客様と当社の未来を切り拓くために以下の内容について取り組みます。

1.社員のデジタルリテラシーの向上
2.現場、バックオフィスのDXについて
3.ルッカ―スタジオ及び生成AIを活用したデータドリブン経営の推進
4.バックヤード(社内体制)の整備
5.法令、契約事項、個人情報等セキュリティに係る事項の遵守
6.経営者の責任

タナカホーム「DX戦略2025」の挑戦:具体的な取り組み

それでは、私たちは具体的にどのような挑戦をしているのでしょうか?

1.「IT推進室」の設置とデジタル人材の育成に向けた体制強化

2021年には、DX推進を専門に行う「IT推進室」を立ち上げ、IT部門専任の担当者1名を配置しました。そして、「2028年度までに各部門に1名以上のデジタル人材を育成する」という目標を掲げ、全社員がITリテラシーを高められるよう、積極的に教育投資を行っています。 その成果として、2023年9月には青森県の建設業界で初となる経済産業省のDX認定を取得することができました!

【DX戦略における人材育成】

  • 従業員教育プログラムを導入し、デジタルツール作成技術の向上。
  • 社内イベント時の動画研修と社内ポータル活用によるDX知識の向上。
  • 新卒入社時におけるDXポータル作成研修の実施。
  • 生成AIやLooker Studioを活用し、全社員がデータポータルによるDX化に取り組めるよう体制を作り、QCサークル活動へ展開。
  • 定期的なセキュリティ研修によるセキュリティ意識の向上。
  • 管理職を対象とした働き方改革における意識改革のための研修実施。

2.現場、バックオフィスのDXについて

BIMを活用による建築プロジェクト全体のデジタルモデルを作成し、情報の一元管理と共有を実現します。また、建築現場の工程管理を効率化し、調整や連携のミスを最小限に抑え、顧客満足度向上へつなげます。そして、バックオフィスシステムの導入による業務プロセスの自動化と、クラウドベースのツールでタスクや文書管理を行い、情報共有とアクセスの容易化を実現します。

■現場を劇的に変える「ANDPAD」の導入

現場での写真管理や情報共有に、クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」を導入しました。これにより、工事写真の撮影から台帳作成までが驚くほど効率化ができました。 実際に、平均残業時間を26.5%削減し、なんと紙の使用量を63%も削減することに成功しました。遠隔での打ち合わせも可能になり、移動時間の削減にも繋がっています。

■お客様との関係を深める「PICKFORM」の活用

不動産・建築取引に特化したDXプラットフォーム「PICKFORM」を導入し、お客様との商談記録や資料のクラウド管理、さらには電子契約の導入を進めています。契約業務のペーパーレス化はもちろん、お客様にとってもスピーディーで安心な手続きが可能になりました。

■「残業ゼロ・有給消化80%」を目指す働き方改革

DX推進の最大の目的の一つは、社員の働き方をより良くすることです。業務効率化によって生まれた時間で、社員が家族やプライベートを充実させたり、スキルアップに繋げることのできる「ゆとりのある働き方」を実現していきます。

■高クオリティな家づくりへの飽くなき追求

デジタル化は、私たちの家づくりの品質向上にも貢献しています。設計・施工のデータ化、情報共有の迅速化により、より精度の高い家づくりが可能に。ZEH住宅の標準化や、HEAT20 G3グレードへの挑戦も、DXの基盤があるからこそ加速できるのです。

3.ルッカースタジオ及び生成AIを活用したデータドリブン経営の推進

全社員がルッカースタジオ及び生成AIを活用したDXに取り組むための体制を整え、市場動向や顧客ニーズを把握して効果的なマーケティング戦略を立案し、効率性と意思決定の質を向上させ、効果的なデータドリブン経営を推進します。

当社は積極的に新たな技術やビジネスモデルの探求に取り組み、変革と革新を追求し、変化に対応する柔軟性と競争力を持つ組織を構築し、持続的な成長を実現します。

【DXデータの活用方針】

社員のデジタルリテラシーの向上と最適なビジネスアクションの検討を個々のメンバーが考え、実行に移せる組織を構築し、急速に進展する市場の変化に対応するために、経営、マーケティング、工程管理において客観的かつ合理的な意思決定を迅速に行うためのデータドリブン手法を採用し、営業活動データや販売管理、工程管理、会計データなどの蓄積したデータをBIツールを使用して分析と可視化を行い、さらに、生成AIを活用することで、BIツールで得られたデータから自然言語で洞察を引き出し、将来予測や施策の効果シミュレーションを行います。

BIツールを使用した、具体的な取り組みとしては以下になります。

◆時間外労働を可視化することで、クラウド化による業務の効率化を分析する。

◆アナリティクスデータを社内共有し、多面的に分析を行い、顧客のニーズを把握する。

◆基盤システムや顧客アンケートデータの可視化により、顧客満足度の向上につなげる。

◆工程管理、会計クラウドデータの可視化、分析により、売上、収益率の改善を迅速に行う。

DXのその先へ:タナカホームの展望

私たちの「DX戦略2025」は、単にデジタルツールを導入するだけではありません。その先にあるのは、

  • 「社員が自律的に働き、創造性を発揮できる企業文化」
  • 「お客様の期待を超える、感動の家づくり体験」
  • 「地域社会の発展に貢献し続ける、持続可能な企業」

です。これまで私たちはDX推進のために下表の既存システムの見直しと新たなデジタル技術導入取り組んでいます。

評価と改善のサイクル

月次で進捗を評価し、必要に応じて改善策を講じます。さらに、半期に一度、包括的な振り返りアセスメントを実施し、計画内容の見直しや今後の戦略を確定します。この評価サイクルを通じて、継続的な改善と目標達成を目指します。

【今後の課題と展望】

当社ではかねてよりペーパーレス化に伴う電子契約・電子帳簿等を活用し、DX化を進めてまいりました。しかし現状ではITスキルには個人差があり、全社員対象のIT教育が必要と考えます。また、2028年度までに各部門に1名以上のデジタル人材育成を目標としています。

そこで今後は社員の皆さんにITパスポートの取得を進め、各個人がデジタル技術を活用し、これからの時代に必要な『生成AI』や『RPA』に代表される自動化ロボットを使いこなし、各部署の業務に精通したデジダル人材育成を目指します。

企業としてはデジタル技術を活用した方針の共有、戦略の決定・実行までのスピードの向上、IT化による生産性の向上でお客満足度を高め、デジタルとアナログを上手に使い分けし、地域社会に必要とされる住環境を豊かにするコングロマリット企業に成長していきたいと考えています。

この挑戦を通じて、私たちは八戸、そして青森の皆様に、より快適で、より豊かな暮らしを提供し続けるとともに、建設業界全体の未来を明るく照らすモデル企業を目指してまいります。

これからも、タナカホームの挑戦にご期待ください!

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