社長ブログ

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― 快適な家づくりのポイント ―

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皆様こんにちは、タナカホーム株式会社 金田一です。

「夏涼しく冬暖かい」 健康に良い、快適な理想の家がほしい!

『そんな家を手に入れるためとにはどんなところに気を付ければよいのですか?』

これから我が家を建築する皆様からこのようなご質問を受けることがあります。

とても切実な悩みだと思います。

でも、その前に少し衝撃的な数字をお伝えいたします。

交通事故の死亡者数よりも家の中で亡くなる方のほうが約3も多いってご存知ですか?

なぜ?って、それはいわゆる「ヒートショック」がこの問題を引き起こすと言われています。建物の中で暖房している部屋とそうでない部屋の温度差が原因なのです。

もう少し詳しく言うと、急激な温度の変化により血圧の上下の変動が大きくなり、特にご高齢の方に多いのですが、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こしてしまう原因となるからです。

私が小さい時にすんでいた家もそうでしたが、冬期間に居間からトイレや浴室に行くと、家の中でも息が白くなるくらい寒かったことを思い出します。30年前の家は今の家とは比べ物にならない程、断熱や気密への配慮が薄かったと感じます。日本の住宅は世界の省エネルギー基準から遅れをとっており、このような基準に満たない住宅が今現在も76%程、あると言われております。

では、このような不幸を起こさないためにはどうすれば良いのでしょうか?

そこで今回は室内の温度差を無くして快適に暮らす為のいくつかのポイントをお話ししたいと思います。その一つが省エネルギー基準についてです。

○2021年4月から建築物省エネ法が完全施行されました

建築物省エネ法の改正により、2021年4月から住宅・非住宅共に省エネ性能が厳格化されました。今回は主な改正ポイントと設計事務所の対策をご紹介します。

省エネ基準を満たしているか否か、満たしていない場合に省エネ性能確保するためにどのような措置をとるのかなどの説明を書面にて行わなければなりません。

小規模に該当するのは、戸建て住宅や小型店舗の用途が多いです。努力義務というのは、強制力はなかったので実際には実施していないことが多かったのですが、今後は建築主のみなさまに「このような部分で省エネ設計しました」という説明義務があります。

□省エネルギー基準

簡単に言うと熱が室内から壁や屋根、床を通って外に逃げる熱量のことや日射から得られる熱エネルギーの基準また、設備機器に関する一次エネルギーの消費量の基準を数値化したものになります。

■2つの基準

○外皮性能基準  (平成25年省エネルギ―基準 地域区分3)八戸市の場合

UA値(外皮平均熱貫流率) = 0.56 W/(m2・K)

ちなみに、ZEH(ゼッチ)住宅と最近よく聞くと思いますが、このZEH基準 青森県八戸市(断熱省エネ地域区分3地域)ではUA値が 0.5  W/(m2・K) 以下になります。

○住宅設備性能  一次エネルギー消費量基準値 852MJ/(m2・年)

これまでにお話した内容が省エネにつながることは言うまでもありませんが、住んでからの光熱費はかからない方がよいですよね。断熱や換気といったもの以外にもお得に暮らす事の出来る住宅設備がございます。

それは、エコキュートやLED照明、節水型のシャワー・水栓等々の省エネ設備になります。家電や車でも最近では省エネのものがたくさん普及していますが、住宅設備もその流れにあります。

では、何を見れば省エネ設備の整った住宅なの?とお思いになるかとおもいますが、答えは BELS です。

 住宅の性能表示制度がスタートしておよそ8年になりますが、一昨年前から住宅の省エネルギ―性能が見える化がされ、星マーク(1~5段階)の付いた住宅がございます。もちろんZEH住宅もそうなのですが、このBELSマークがあるということは、エネルギー計算をして省エネだと第三者機関からのお墨付きを頂いてる住宅なのです。

(ミシュランガイドのおいしいレストランみたいですね)

このマークがあるお宅は、不動産としての資産価値の高い家となり、今後はますます普及されると思います。

          ※ 弊社の建物例:設計一次エネルギー消費量 339MJ/(m2・年)

                               基準値より60%削減

                  外皮基準    UA値 =0.33W/(m2・K)

□気密性能

どんなに断熱が良くても建物に隙間があれば、せっかく暖まった熱がにげてしまいますよね。高気密・高断熱はセットで考えたい部分です。 これを記号で表すとC値(相当すき間面積 単位はcm2/m2)となります。これは施工方法によりかわりますので、計算ではわからない部分になります。そこで建築会社様に実際に気密測定をしているか聞いて見て下さい。

測定結果を見せてもらうのが一番良いと思います。

(現在は基準が撤廃されていますが、以前のC値は 次世代省エネ基準 Ⅱ地域以北で2.0 cm2/m2  ※弊社で気密測定をしたZEH住宅であれば0.5~0.3程度になっています。)

□湿度コントロール

湿度が高すぎると結露したり、カビが発生したりとあまり良いイメージはありませんよね。逆に湿度が低すぎると乾燥して風邪を引きやすく、女性の皆様であればお肌が気になるとところです。快適な湿度とはいったいどのくらいなのでしょうか?人体に良い湿度は大体50~55%だと言われております。調湿機能をもった建材を使用したり、最近ではヒートポンプ式の空調システム加湿機能付もありますのでぜひ確認してみて下さい。

□窓の性能

実は建物の熱の58%が窓から逃げるって知っていましたか?窓や開口部から多くの熱が奪われています。せっかく、断熱性能を上げて気密化した建物でも弱点を作ってしまってはもったいないですよね。

八戸でも樹脂サッシ(ペアガラス)が主流ですが、最近ではトリプルガラスや4枚ガラスの樹脂サッシが出ています。又、冬だけでなく夏場の窓から入ってくる熱も73%は窓からと高い数字になっております。このことからも窓の性能を上げる事の大切さがうかがえますね。

□換気性能

空気は私たちの生活に欠かせないものですが、普段は気にもしないものですよね。空気の汚染やシックハウス対策で住宅の換気設備は義務化されています。なぜかと言えば、建物の高気密化により

        〇有害物質が室内にたまってしまうため(ホルムアルデヒドなど化学物質         やPM2.5といったアレルギー症状の原因となる物質も含む)

        〇室内の水蒸気が排出されず、結露やカビの原因となる。

        ○空気が循環しないことで、CO2(二酸化炭素)濃度が高まり、息苦しさや頭痛を引き起こす。

換気の重要性をご理解頂いたとおもいますが、換気システムにも色々種類がございます。その中でも第一種換気(給気も排気も機械的にファンが行う)と第三種換気(給気は自然給気、排気はファンが行うもの)が住宅では多く採用されています。

第三種は安価で計画的に換気を行えますが、デメリットとして室内の暖まった空気をそのまま排出してしまいますので、暖房コストがかかります。

第一種は高価ではありますが、熱交換型が主流で室内の暖まった空気を回収し、きれいな外気に熱を伝える事により、暖かくきれいな空気を室内に循環する事が可能です。

(例えば 室温20℃ 外気温 0℃ 熱交換率90%の第一種熱交換型換気システムだと、室内に入ってくる新鮮な空気は18℃になります)

快適さでいうとやはり第一種の換気をおススメ致します。

□パッシブ設計

パッシブとは、受動的な状態(住宅設計においては自然のエネルギーを利用するということ)を意味します。これまでも日本の伝統家屋は自然の力を利用して様々な工夫をしてきましたが、これを現代の家に置き換えてみると、屋根や庇を利用して、夏の日差しをカットしたり、冬は日差しを取り込んだり出来る丁度よい軒先の長さにしたり、空気の流れ(通気)を考えた窓の設計や地熱の利用・太陽光の利用など様々な工夫が考えられます。 設計の工夫により、快適さと光熱費を上手に抑える得するエコ住宅設計が今後も求められます。

以上のような事を上手に組み合わせて、快適な家が出来上がります。費用対効果を考えたバランスの良い家づくりが大切ですね。我々タナカホームではより快適に過ごせる住宅を建設し、そこに暮らす方の健康を考え、安心・安全な住宅をこれからも提供出来ればと思います。

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