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三沢市で注文住宅を建てるなら知っておきたいポイント!
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金次郎さんが生まれたのは大正八年九月二十五日。世界史の舞台では、人類史上初の大戦争である第一次世界大戦が終結した年でした。百石の村の貧しい農家の八人兄弟の三男として生まれます。三男といってもお姉さんが四人おりましたので、下から数えて二番目でした。兄弟が八人と聞けば、今なら大変驚くことですが、当時はとくにめずらしくもありません。その暮らしは網元もやっていたとはいえ、集落のほかの家同様、楽ではありませんでした。家ではこの八人の兄弟と、お父さんの巳之松さん、お母さんのみねさんを加えた十人と、馬が一つ屋根の下で暮らしていました。
かつて陸奥の国と呼ばれていた頃、この地では馬の育成が盛んでした。名馬といえば、奥州産であるというのが、平安末期頃には天下の常識になっていました。源平合戦の宇治川先陣の争いに登場する名馬「いけづき」、「するすみ」も、どちらも奥州糠部産でした。糠部郡を九つの区画で分けて一戸、二戸、三戸…八戸、九戸と呼び、馬の育成を戸ごとに競わせました。これが今の「戸」集落の呼び名の起源と言われています。
金次郎さんの家でも馬を飼っていました。馬は農業を助ける頼もしい働き手であり、農作物の肥料となる馬肥の生産者であり、大切な家族の一員でした。ですから馬小屋は家の中にあり、一つ屋根の下で人間と馬が一緒に暮らしていました。人間の住む居住部分と馬屋が隣接していました。台所は家族の人たちが囲炉裏の火を囲んでいることで、ここからいつも馬の様子を見られ、大変都合がよかったのです。また囲炉裏やカマドの温かさが馬屋にも伝わるので、馬を大切にしていたことがわかります。金次郎さんも馬が大好きでした。
ある時のことです。お父さんから、
「イワシを買ったから、馬車を引っ張って浜まで取りに来い」
という言伝てがありました。金次郎さんは一人で馬を引っ張って浜辺の道を歩いて行きました。すると、
「ブーーーーーン」
という聞きなれない音がするので、そちらの方に眼をやると、なんと赤い色の飛行機が低空飛行でこちらへ向かってきます。馬はびっくりして後ろ足で立ち上がろうとして大騒ぎ。大轟音と共に通りすぎると、またしばらくして同じように戻ってきます。そのたびに馬が大興奮して飛び上がろうとするので、金次郎さんは必死に押さえつけなくてはなりませんでした。
これはあとで知ったのですが、アメリカ人パイロットのクライド・パングボーンとヒュー・ハーンドンが乗ったミス=ビードル号が、青森県の淋代海岸から米国ワシントン州ウェナッチヘ向けて出発する瞬間だったのです。それから四十一時間十三分後に、ミス=ビードル号は、太平洋無着陸横断飛行を達成しました。昭和六年十月四日のことでした。
次回更新をお楽しみに!
カテゴリー: タナカホームヒストリー
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